「おもてなし」の矛盾:本当に相手を思いやっていますか?

No Good

一歩外に出れば汗が滝のように流れるタイ。そんな国では、建物内の空調はまるで冷凍庫のようにキンキンに冷やされています。それが「おもてなし」とされるのです。外の灼熱からやってくるゲストを涼しく快適に迎える。それ自体は理解できます。

一方、日本の冬。どの建物に入っても暖房がガンガンに効いています。これもまた「おもてなし」。冷え切った体を温めるため、というわけです。

ですが、少し立ち止まって考えてみませんか?これ、本当に思いやりと言えるのでしょうか?

タイの冷房、日本の暖房。どちらにも共通しているのは、その場の快適さだけを追求している点です。例えば、タイでは外から入った瞬間に「冷え冷え」で気持ちいいかもしれません。でも、少し雨に濡れていたりしたらどうでしょう?私は一度、タイのセブンイレブンに入った瞬間、身震いするほど寒さを感じたことがあります。長野の山奥でマイナス25℃の冬を体験したことがありますが、それよりも寒かったと感じたほどです。

日本の冬も同じです。外出中の人々は防寒具を身につけていますよね?その状態でガンガンに暖房が効いた建物に入ると、暑すぎて汗が出てしまう。汗をかいたまま外に出れば、冷えた風にさらされ、風邪をひいてしまう。これではせっかくの「おもてなし」が逆効果です。

本当の思いやりとは?

私たちは、おもてなしと称して極端な空調を提供しがちですが、それがゲストの健康や快適さを考えたものかどうか、一度立ち止まるべきです。気温を「ほどほど」に保つ。暑すぎず、寒すぎず、その「良い加減」が、むしろ本当の思いやりではないでしょうか?

相手のことを本当に考えるなら、その場限りの快適さではなく、訪れる人の行動やその後の影響まで配慮すべきです。空調の設定を少し控えめにするだけで、「思いやり」の本質に近づけるかもしれません。

最後に:バランスこそが真のおもてなし

結局のところ、何事もバランスが大事です。タイの灼熱、日本の寒冬、それぞれに合わせた空調も素晴らしいですが、ほんの少しの調整で、もっと多くの人が快適に過ごせるはず。おもてなしとは相手を思いやる心。その心があれば、空調もまた違った形で役立つものになるのではないでしょうか?

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