「ここは梅田ですか?」――旅人に優しい街になるために必要なこと

No Good

高速バスで京都に到着したとき、外国人の方から「ここは梅田ですか?」と尋ねられたことがあります。「ここは京都です。梅田は次ですよ」と答えたものの、もやもやが残りました。なぜなら、アナウンスはすべて日本語で、英語の電光掲示板も見当たらなかったのです。これでは、初めて日本を訪れた旅行者が状況を把握するのは難しいでしょう。いや、日本人でさえ、寝ていてアナウンスを聞き逃したら混乱する場面もあるはずです。

例えば、電車や高速バスで居眠りをしていて、目が覚めたらどこかの駅や停留所に到着している。そこが自分の目的地かどうかわからない。でも、もし目的地なら急いで降りなければいけない。焦りながらも、現在地を示す手がかりがないと判断ができない――そんな経験は誰にでもあるのではないでしょうか。

これは外国人旅行者だけの問題ではありません。私たちにとっても、「今どこにいるのか」を即座に知る手段が乏しい交通機関では、同じ不便を感じるのです。

解決のヒントは「多言語対応」と「視覚的情報」

この問題を解消する鍵は、シンプルです。視覚的でわかりやすい情報の提供と多言語対応。特に英語表記の電光掲示板や、到着地をわかりやすく表示するサービスは、すべての利用者に優しい街を作る第一歩となるでしょう。

また、「降車ボタンを押した後に目的地名を再確認できる画面」や、「次の停留所を簡潔に知らせる音声ガイド」など、乗客がどの瞬間でも安心できる工夫が求められます。
これが日本人だけでなく、世界中からの旅行者が「また来たい」と思える国作りの土台となるのではないでしょうか。

旅の安心は小さな改善から生まれる

京都でのこの経験を通じて改めて感じたのは、「わかりやすさ」がいかに人を安心させるかということです。高速バスや電車などの公共交通機関において、少しの改善が大きな安心を生む。
未来の旅人たちが迷わず目的地にたどり着けるように、私たち一人ひとりが「見えない不便」に気づき、それを解消する手助けを考える時期に来ているのではないでしょうか。

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