タイでのできごとです。タイでは「自分のことは棚の上にあげ、まず人(他人)を疑う」人をしばしば見かけます。久しぶりにわかりやすい事例を体験したので紹介します。
いつも私が通っている有料のプール&ジム施設があります。そこは年間割引の制度があるために私はその制度を利用しています。
先ほど、いつもの通りプールから出ようとすると施設のスタッフさんに呼び止められました。
「期限切れてるでしょう?」
いや、キレてないです。切れてないんです。私はこの瞬間、彼女が「なんでそんなことを言うのか」がわかりました。タイに長年住んでいると幾度となく体験してきたシーンだからです。
私が瞬時に察した真実は・・・
私が一回目に購入したのは二年前の5月。昨年も多忙だったため、昨年の5月で一回目の期限が切れても、それから数か月はプールに通えないでいました。そして二回目の年間割引会員になったのは昨年の9月。そして、いまは5月。
そうなんです。つまり今、目の前にいるスタッフは一回目と勘違いしているんです。
私は昨年の9月に購入したことを明確に覚えていましたから、スタッフさんに呼び止められた瞬間、おそらく2秒もたたないうちに以下のことが解っていました。
1.私の年間(割引)会員の期限は切れてないこと
2.その期限は今年の9月まで残っていること
3.目の前のスタッフが二年前の5月の分と勘違いしていること
しかしながら、私はこの手の状況にも慣れていますので、「切れてないですよ」と言うんですが認めてくれません。終いにはこのようなことを言われました。
「あなたは一回しか買ってないでしょう・・・」
ついに領収書が見つかるも・・・
このあたりで私も呆れてきました。だって、スタッフは5人も6人もいるわけです。なぜ、私が他のスタッフから彼女の知らないところで購入してないと言えるのか。スタッフ同士で共有しているのか?ノン、ノン、ノン…「あなたは一回しか買ってないでしょう・・・」と口にするくらいだから、そもそもそんな情報共有などできているはずもありません。
私も会員カードを持っていれば良かったのですが、あいにくスマホを変えたばかりで写真データが手元のスマホではついに出てきませんでした。結局、7分くらい経ってスタッフさんの方で9月の領収書を発見!そこで言われたのが
「今年は68年(仏歴2568年)でしょう?ほら!やっぱり切れてる」
そこに書かれているのは「10/9/26-10/9/27」の文字。これ、、、どういうことかわかります?
彼女の主張は・・・
そうですよ、「2026年9月10日~2027年9月10日」って意味です。
タイの人たちの多くは仏歴で言いますがタイのプーケットとなるとムスリムの人もたくさんいますからね。イスラムの暦のこともありますが、とにかくそこには西暦で書かれていました。しかも、間違った西暦です。一年ズレていました。私はもう、その時点で呆れてますから、私から説明するのも控えて反応を見守っていました。
彼女も「ほら、期限が切れてるでしょ?」と私に聞きながら、自分で自分の言っていることがどうやら違っていることに気がつきました。だって、そこには「10/9/67-10/9/68」とは書いてないんです。かと言って今年の西暦にもなっていない。
最終的には、
「領収書が書き間違えていた!」
と3回くらい主張していたので、あくまでそのスタッフさんには非はないようです。。
私たちが学ぶべき教訓
人間社会で生きる私たちは、この教訓から学ばなければなりません。それは、「他人を疑う前に、まずは自分を疑え」です。その相手がお客さんであれば、なおさらのこと。なぜか?
それは手前のマナーが悪いせいで、お客さんの時間を奪っているからです。今回のケースでは、私はたったの一度きりの人生の、人生時間を7分も奪われました。この7分はどんなにお金を積んでも返ってくることはありません。そこで、お客さんに絶対にしてはならない3つのことをおさらいしてみましょう。
1.お客さんを死傷させてはならない
2.お客さんの物品を損傷・紛失してはならない
3.お客さんの時間を奪ってはならない
はい。なぜかと言えば、どれもお金では本当の意味で弁償できないからです。
1.お客さんの命は戻ってきません
2.物によっては他に替え難い(形見、結婚指輪等)
3.時間は二度と戻ってきません
お金で償えないものにこそ、最大の配慮が必要なのです。
「お客さんは神様じゃない」。でも、人としてのリスペクトは絶対に忘れてはいけない。
そんな当たり前のことが、今、世界のあちこちで忘れられかけているのかもしれません。
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